佐渡汽船公式サイト

　佐渡汽船株式会社（所在地：新潟県佐渡市、代表取締役: 尾渡英生）は、2026年4月1日の運賃改定に向け、2025年11月20日付で北陸信越運輸局に一般旅客定期航路事業に係る運賃上限変更認可申請書を提出し、手続きを開始しました。なお、認可が下り次第、上限運賃の範囲内においてお客様より実際にいただく運賃（設定運賃）の届出を行う予定です。
　今般、同局によるパブリックコメント実施に伴い、新設定運賃（予定）等につき、下記の通り説明申し上げます。

運賃改定の背景

　当社は、新潟県本土と佐渡島を結ぶ定期航路事業を担い、長年にわたり地域の生活・観光を支えております。1996年の上限運賃改定以降、改定を行ってまいりませんでしたが、以下の理由により改定を申請しました。

1. 30年間ほぼ据え置きの運賃体系
   1996年に新潟-両津航路、小木-直江津航路、寺泊-赤泊航路の旅客運賃や自動車航送運賃、二輪車運賃の改定を実施しました。それ以降30年間、消費税率引き上げ以外の改定はありません。
2. 経営環境の変化
   燃料油価格の高騰により2006年から『燃料油価格変動調整金制度』を導入しています。また、2023年には貨物運賃に燃料油価格変動調整金を導入して、一定の安定化を図ってきましたが、利用者数の減少は続き、2019年には寺泊－赤泊航路をやむなく廃止しています。さらに、2020年には新型コロナウイルスの影響で輸送人員が76万人、自動車航送換算台数は17万2千台まで激減。債務超過に陥り経営は極めて厳しい状況になりました。
3. 再建への取り組み
   こうした状況を受け、2022年にみちのりグループの一員となり、新経営体制のもとで事業再生に向けた経営改革を開始しました。2023年には連結子会社4社を吸収合併して一体経営を進め、業務効率化や割引制度の改定等を通じ経営改善に努めました。結果、2024年には輸送人員が127万3千人、自動車航送換算台数は22万5千台まで回復し、一定の業績を上げることができました。
4. 改定が必要な理由
   しかしながら、近年の修繕費、原材料費、人件費、エネルギーコスト等の高騰により、運航にかかる費用は増加の一途をたどっています。加えて、借入金の返済や船舶・設備の維持更新、人手不足対策、安全対策等を進め、今後も航路を維持・継続していくため、運賃改定の申請に至った次第です。

運賃改定実施予定日

　　2026年4月1日（水）

新設定運賃（予定）

• 代表的な運賃は以下のとおりです。詳細につきましては、【別紙1】2026年4月1日からの新運賃（予定）PDFをご参照ください。
• 現行運賃は、2025年4月～9月の運賃で燃料油価格変動調整金が含まれています。燃料油価格変動調整金は、2026年4月の新運賃適用時から一旦ゼロ円とさせていただきますが、今後燃料油価格が高騰した場合は、改めて案内させていただきます。

その他

1. 当社では、運賃改定とは別に季節変動制運賃の導入を検討し、観光需要に応じた柔軟な運賃設定を検討してまいります。開始時期や季節変動運賃などの詳細につきましては、決定次第改めてご案内いたします。
2. 貨物運賃につきましては、今回の運賃改定では燃料油価格変動調整金を運賃に含めるのみですので、実質的に値上げはありません。

【別紙1】2026年4月1日からの新運賃（予定）PDFはこちら