さどトリコ

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島の海から新名物!「佐渡サーモン」とは?味わえるお店も紹介

2025/12/09

たべる

佐渡に来たら、やっぱり食べたい海の幸。
その中で今、新たな存在感を見せているのが、「佐渡サーモン」です。
今回は、佐渡サーモンを育てている「弓ヶ浜水産(株)佐渡事業所」を訪ね、養殖の現場とこだわりを取材。

佐渡汽船小木港ターミナル直結のレストラン「おぎや」をはじめ、島内で楽しめるお店も紹介します。

佐渡サーモンは島のあちこちで親しまれるようになり、目にする機会も増えています。
佐渡の新名物として、きっと一度は味わってみたくなること間違いなし!

まずは知りたい!佐渡サーモンのこと

佐渡サーモンとは、弓ヶ浜水産(株)が佐渡で養殖している銀鮭のこと。引き締まった肉厚の身に、程よく脂がのり、噛むほどに旨みが広がります。旬は、5月から6月中旬の初夏。この時期に水揚げされた佐渡サーモンは、1尾ずつ丁寧に活〆(かつじめ)を施され、鮮度を保ったまま出荷されます。血抜きをしっかり行うことで、生臭さが抑えられ、本来の旨みがより際立つのだとか。そのこだわりから、「活〆佐渡サーモン」とも呼ばれています。

魚と環境に配慮した、やさしい養殖方法

両津港から車で約15分北上した先の和木漁港(わきぎょこう)にある「弓ヶ浜水産(株)佐渡事業所」。2015年の開設以来、佐渡サーモンと佐渡サクラマスの養殖を手がけています。所長の中澤雄介さんに、佐渡サーモンの養殖についてお話を聞きました。

「この和木の海は、養殖に適した場所です。水の透明度が高く、水深があり、潮通しもいい。冬から春にかけては潮の流れが速くなり、成長期の魚たちが生き生きと泳げる環境なんですよ」。

左から中澤所長と、船長の福嶋さん

稚魚はまず、新潟本土にある胎内養魚場にて、飯豊連峰から流れ出る伏流水(どっこん水)をくみ上げて大切に飼育し、その後11月中旬頃に佐渡へやってきます。そこから約半年をかけた本格的な養殖が佐渡の海で始まります。直径25m、水深10mのいけすには、1ケースあたり4〜5万尾のサーモンが泳ぎます。弓ヶ浜水産の全7つのいけすのうち6つが佐渡サーモンで、2024年度の水揚げ量はなんと730トン!

沖合約500mのところにある、佐渡サーモンのいけす

給餌には自動制御システムを採用。魚たちが「お腹がすいた!」と給餌機に付いた疑似餌を食べようとすると、データを基に調整された量の餌が自動で出る仕組みです。これにより、残餌を減らして海の汚れを防ぎ、魚のストレスも軽減。魚たちが健やかに育つ環境が保たれています。

その他にも、いけすの網を藻場(もば)としてワカメを育てるブルーカーボンの取り組みなど、環境への負荷を最小限に抑えながら、より良いサーモンづくりを目指しています。

給餌器の中はこんな感じ!

水揚げ後の活〆は、一匹ずつ丁寧に手作業で行います。アニマルウェルフェアの考え方に基づき、魚にかかるストレスを最小限に抑えることで、同時に旨みをしっかりと引き出せるのだそうです。

活〆は、水揚げ直後に岸辺で行う

さらに今後は、稚魚の配送を自社で管理できるよう、地元業者との協業も進めているところ。
「ベストなタイミングでいけすに放流ができれば、さらに高品質を目指せます」と中澤さんは意気込みます。

「弓ヶ浜水産(株)佐渡事業所」の挑戦は、まさにこれからです!

生産者に聞く!一番美味しい食べ方

せっかく生産者さんに会えたのだから、やっぱり聞きたいのは佐渡サーモンの一番美味しい食べ方。「魚の旨みを味わうなら、旬を迎える5〜6月の刺身で決まり!」と中澤さんは太鼓判を押します。

自宅では「佐渡サーモンとアボカドのユッケ」を晩酌のアテに、日本酒と一緒に楽しむこともあるそう。新米の時季には、炊きたてのごはんに佐渡サーモンをのせて頬張るのも格別なのだとか。想像しただけで、お腹が鳴ってきました。

「『他のサーモンと全然違う』『今まで食べたサーモンで、一番美味しい!』と言ってもらえた時は本当にうれしいです。地元の方はもちろん、島に訪れた方にもぜひ味わってほしいですね」と中澤さんは語ります。
今後は、「佐渡市ふるさと納税」でも佐渡サーモンの切り身が返礼品に追加される予定。
「佐渡といえば、佐渡サーモン」という未来が、すぐそこまで来ているようです。

「おぎや」で実食。佐渡サーモンの旨みに感動

佐渡の南の玄関口・小木港に直結する「おみやげ市場 小木家」。館内にある喫茶・レストラン「おぎや」では、佐渡サーモンを使った多彩なメニューが楽しめます。
今回は、その中でも人気No.1の「佐渡銀鮭釜めし」と、思わず目を引く「佐渡サーモンラーメン」をいただきました!

レモンを搾ると、スッキリとした後味に

まず運ばれてきたのは、「佐渡サーモンラーメン(1,200円)」。澄んだスープの上で鮮やかなサーモンが美しく映えます。魚介ベースのさっぱりとした塩スープに、肉厚で旨みたっぷりのサーモンが相性抜群!また食べたくなるクセになる一杯です。

続いては、「佐渡サーモン釜めし(2,000円)」。テーブルに運ばれてから火を入れ、約20分かけてじっくりと炊き上げます。待っている間に立ちのぼる香りが、たまりません。釜を開けると、ふっくらとした佐渡サーモンが顔を出します。

湯気とともに立ちのぼる香りに、思わずため息が……

米の一粒一粒にサーモンの旨みがしみ込み、口いっぱいに豊かな香りが広がります。
トッピングのいくらは一緒に混ぜてもよし、ちょこんと乗せてもよし。甘じょっぱい特製ダレをかければ、自分好みに味の変化を楽しめます。
お店では、今後はおつまみ系の新メニューも登場するそうです。

「おぎや」では、「佐渡天然ブリカツ丼(1,850円)」も人気なのでご賞味あれ

その他にも、「おぎや」でリピーターが多いという「ご褒美丼(2,100円)」。佐渡の海藻や海の幸たっぷりの、彩り豊かな海鮮丼です。その味を自宅でも楽しめるよう、「ご宝瓶プレミアム 佐渡サーモン(1,800円)」として瓶詰め商品も販売されています。
1階のおみやげ売り場で購入できるほか、買い忘れてしまっても両津港のおみやげ店で手に入るのでご安心を!

「ご宝瓶プレミアム 佐渡サーモン」は、秋からサーモンが増量してお得に!

Information

小木家
住所:佐渡市小木町1950-7
電話番号:0259-86-3666 
営業時間:
■売店:9:00~17:25
■レストラン:11:00~14:00(ラストオーダー13:30)
定休日:水曜日※レストランのみ
駐車場あり/両津港から車で約60分・小木港直結

まだある!佐渡サーモンが味わえるお店

今回訪れた「おぎや」の他にも、島内には佐渡サーモンを楽しめるお店がまだまだあります。両津エリアを中心に、気軽に立ち寄れるスポットをピックアップしました。

◾️されどおにぎり「佐渡サーモン」
佐渡サーモンを使ったおにぎりが一番人気。島内各地に店舗があり、観光途中の立ち寄りにもぴったり。

されどおにぎり
Instagram https://www.instagram.com/saredoonigiri/  

◾️キッチンよろこんで原黒店「サーモン漬丼」
厚切りサーモンを漬けにした贅沢な丼。黄身醤油など、お店オリジナルの“作法”で味の変化を楽しめます。

キッチンよろこんで原黒店
Instagram https://www.instagram.com/kitchen_yorokonde/  

◾️四季彩 味よし「佐渡産サーモンぶり丼」
佐渡ぶりとサーモン、二つの旨みを一度に味わえる贅沢な丼!

四季彩 味よし
Instagram https://www.instagram.com/ajiyoshi.sado/  

その他、島内のスーパー「フレッシュマツヤ」や「Aコープ」でも、タイミングが合えば刺身や切り身が並びます!旅の途中に立ち寄ってみるのも楽しいですよ。

島のあちこちで広がりを見せている、佐渡サーモン。
ぜひ佐渡旅の“食べたいものリスト”に、加えてみてください!

※記事の内容は投稿日現在(2025年12月)の情報です。

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