さどトリコ

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あなたの佐渡旅をご案内。佐渡汽船コンシェルジュの出番です

2025/09/05

あそぶ

佐渡を旅行する際、旅行者の目線に寄り添いながら島の魅力を120%教えてくれる“佐渡旅のプロフェッショナル”がいることをご存じですか?

佐渡の歴史や自然、グルメまで幅広い知識を持ち、ツアーや団体旅行、一人旅のお客様にも寄り添いながら“忘れられない旅”を演出することができるのが「佐渡汽船コンシェルジュ」という旅のプロです。彼らは佐渡汽船公式の観光案内人であり、佐渡の語り部であり、時には子どもの遊び相手であり、歌い手でもあり……。 
佐渡での旅の景色をより鮮やかに詳細に、様々な切り口から楽しませてくれます。

今回は、佐渡汽船コンシェルジュとして活動する佐渡出身の山下さん、隅田さん、そしてコンシェルジュデビューして約半年の池田さんの3人に、そのお仕事内容やコンシェルジュの魅力についてお話を伺いました。


コンシェルジュの仕事とは

「佐渡を旅行するなら、絶対にコンシェルジュを利用した方がいいです!」と断言するのは、コンシェルジュ歴1年の池田さん。

まず、両津港に到着したお客さまをお出迎えして、観光バスに乗り込みガイド役としてさまざまな観光スポットを巡りながら佐渡をご案内するのが、コンシェルジュの役目。
車窓からの田園風景を見ながら、その年の稲の色づきや道端の草花について解説したり、加茂湖の横を通り過ぎる際には名物の牡蠣やそこに生息する生き物を紹介したり。
その日にお越しになったお客さまが無理なく楽しめるコースをアテンドしながら、あらゆるテクニックを駆使して来客をもてなします。

(左:山下さん、中央:池田さん、右:隅田さん)

── まずは皆さんがこの仕事に就いたきっかけを教えてください。

山下 私は元々佐渡生まれで、就職時は佐渡の観光バブル期真っ只中。なので接客の仕事には興味がありました。でも、コンシェルジュって普通の接客とは全く違うんですよね。お客さまは日替わりで、しかも全国から、家族やカップル、親子、会社の慰安旅行などいろんな組み合わせで来られる。その一期一会な出会いがとても魅力で、気づけばコンシェルジュ歴25年になります。

隅田 私は2000年に入社しました。途中で子育てもありましたが復帰して、気づけば通算コンシェルジュ歴は20年になります。お客さまに佐渡の歴史や文化を語ることが好きで、この仕事をずっと続けています。

池田 僕は転職組ですが、新潟の観光に関わる仕事がしたくて。最初は窓口や改札業務、車両の積み込みの案内を行うフロント課に配属されました。佐渡に来たことがない状態で入社しましたが、今年から念願のコンシェルジュになりました。まだデビューしてご案内したのは数回程度。経験値はまだまだですが、佐渡グルメなら自信があります!

 ご案内は“生もの”

── コンシェルジュの仕事って、どんなものなんでしょうか?

山下 基本は「お客さまをご案内すること」なんですが、それ以上に“旅のパートナー”なんです。バスでの移動中にただ観光地を説明するのではなく、その土地の物語や豆知識を織り交ぜて、お客さまに「行ってよかった」と思っていただけるように工夫しています。

隅田 私たちはガイドでもあり“相談役”でもあるんです。「紅葉を見たい」「ここは歩いて巡りたい」といった希望を聞いて、事前に行程を調整することもあります。ガイドがない日には窓口での相談や電話対応もしていて、旅前の不安に寄り添うのも大切な仕事です。

池田 僕がコンシェルジュとして勉強をはじめて驚いたのは、ただ案内するだけではなく“現場対応力”がすごく求められることです。天候や道路状況で予定が変わった時に、お客さまにどう説明して楽しんでいただくか。その判断が本当に難しい。先輩方は本当にスムーズで、勉強になります。

── 皆さんのご案内は、ガイドブックを読むのとは全く違いますね。特に案内で工夫していることは?

山下 そうですね。自然や植物の季節の移り変わりはまさに“生もの”。雨の日などに景色が隠れて見えない状況でも、お客様がガッカリしないよう他の言葉に言い換えるなどをして工夫します。

隅田 私は佐渡に関する知識を「佐渡のストーリー」として語るようにしています。歴史や数字といった事実だけでなく、佐渡にまつわるユニークな小話や言い伝えは現場でお客さまが笑ったりうなずいたりしてくれると、嬉しいですね。

池田 僕はまだコンシェルジュとしては、修行中。先輩方に比べたらまだ3割くらいしか話せません。それでも、半年間は秘密の特訓というのがありまして(笑)。それをクリアしてようやく現場デビューしました。数回現場に出ましたが、バスの中ではお客さまは皆自分をみているので、とても緊張感がありますね。せっかくの旅行を楽しんでもらうために100%佐渡の魅力をお伝えできるように話ししています。

──現場に出るまで、かなり修行がいるお仕事ですね。どんな修行を?

池田 コンシェルジュには“秘物”と呼ばれるノートがあって、歴代コンシェルジュの知識が集まるいわば「ネタ帳」のようなもの。先輩から教わったことや自分で調べたことを加筆して、どんどん分厚くなっていきます。

手書きのメモや資料がはさんである。ページは追加できるようにリングノート

隅田 新人はまず、通称・秘密の部屋と呼ばれる個室にこもって台本を読み込み、 歴史や地名、ガイドのセリフが書かれた分厚い資料を先輩の前で一字一句間違えずに披露するんです。合格が出るまで何度も繰り返し台本の内容がスラスラと出てくるようになるまで覚える。そんな地道な練習を経て、ようやくお客さまの前に立つことができるんです。

池田 でも現場に出ると、やっぱり台本通りにはいかないんです。お客さまが写真撮影している時なんかにこっそり資料を読んで確認したりして……。

隅田 ガイドは毎回全く同じということがありません。せっかくのご旅行なのに雨で景色が見えなかったり、小さなお子さま連れやご高齢のお客さまがいれば無理ないよう歩調を合わせたり。それでも全体スケジュール通りに安全にご案内しないといけない。だからこそコンシェルジュは“生もの”の仕事なんですよね。

── 具体的には、どんなコースがあるのでしょうか?

池田 「よくばり観光コース」が一番人気です。小木港を出発し、西三川ゴールドパークで砂金採り体験。その後は佐渡歴史伝説館、尖閣湾揚島遊園の遊覧船、北沢浮遊選鉱場跡、佐渡金山を巡って港に戻るというルート。初めての方におすすめです。

隅田 歴史に特化した「佐渡金山おめでとうコース」も好評ですよ。佐渡奉行所や資料館を組み合わせて、1日じっくり楽しめます。

コンシェルジュ手作りの紙芝居。佐渡の言い伝えをバスの車内で読むことで移動が退屈にならないような工夫のひとつ

既存のコースに加えて、お客さまの希望に合わせてコースを一緒に考えるのもコンシェルジュの仕事。旅行前からお客さまの旅をコーディネートして佐渡を楽しんでもらうため、日々新たな情報収集にも力を入れています。また、コースの最中もお客さまの体調に合わせて、歩く距離を変更したり時間調整したり、小さな気配りを欠かさないのもプロのなせる技です。

佐渡を代表するコンシェルジュとして

──これまでのガイドで、印象に残っているお客様はいますか?

山下 お客さまに楽しんでもらうため、コースの途中で着物に着替えてバスに乗ることがあるんです。それまで、目的地についたけど「もう疲れてバスから降りたくない。車内で待ってる」と言っていたご婦人が、私の着物姿を見て急に元気になり、写真を撮って笑顔になってくれました。旅行者の気持ちはほんの小さなきっかけで変わるんだなと実感しましたね。

隅田 加茂湖を1周、徒歩で約17キロ一緒にお客様と歩いたツアーがありました。それはお客さまからのリクエストだったんですが、普段はバスで通る道を1日かけて一緒に歩き、加茂湖のスケールを体感しました。とても大変でしたが、お話ししながら楽しく過ごすことができたのでとても印象に残っています。

ベテランの山下さん・隅田さんには、“佐渡案内をご指名でお願いしたい”という旅行者の声も

最近では、SNSを活用して旅行前に旅行者が事前情報を持っているケースも多いといいます。それを逆手に取り、SNSに掲載されていない情報や現地に来たからこそ見ることができる景色を積極的にお伝えしているコンシェルジュ。経験とおもてなし心で旅行者をワクワクさせ続ける裏側には、一つひとつのご案内の中での温かいエピソードがありました。

ーこれから佐渡を訪れる方へ

山下 旅の満足度は、案内で変わると思っています。例えば、ただの田んぼ道も「近くに見える山の頂上には実は自衛隊の基地があるんです」と伝えるだけでお客様の目が輝きます。自分の一言で楽しませられるコンシェルジュは素晴らしい仕事です。ぜひ、一度利用してみてくださいね。

隅田 お客さまのご要望に応じて臨機応変に案内できるのが、私たちの強み。相談だけでもいいんです。旅行前の、佐渡をどんなふうに巡るかというコース検討も含めて、楽しんでいただきたいですね。

池田 まだコンシェルジュとしては勉強中ですが、今だからこそのフレッシュな佐渡情報を紹介できると思っています。一緒に佐渡を巡って、食べて、感じましょう!

コンシェルジュの出番です

佐渡の旅をより深く、より豊かにしてくれる佐渡汽船のコンシェルジュ。
彼らは観光地を案内するだけでなく、自然や歴史、豆知識や地元情報等を通して、お客さまの旅を“自分だけの貴重な体験”に変えていきます。

次に佐渡を訪れるときは、ぜひ彼らと一緒に島を巡ってみてください。
きっと、新たな佐渡を発見できることでしょう。

■申し込み・問い合わせ:佐渡汽船株式会社 営業部営業企画課コンシェルジュ(佐渡)
 TEL:0259-27-5191(9:00~17:00)※休業日は不定休 
 FAX:0259-23-4477

■料金:1日2,2000円/半日18,000円/延長は1時間ごとに2,000円
 ※料金は予告なく変更する場合がございます。

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