普段づかいできる佐渡の竹細工で生活に彩をそえてみませんか? 2021/09/10 あそぶ ・記事内容は公開日時点の情報です。新型コロナウイルス感染症の影響により予告なく変更される場合がありますので、詳細はそれぞれのお問い合わせ先にご確認ください。・ご旅行中は佐渡の「新しい生活様式」を取り入れてお楽しみください。 こんにちは。皆さんは「竹細工」と聞くとどんなものを思い浮かべますか?子どものころ遊んだ竹トンボやおばちゃんの家で見かけた竹のかごなどを思い浮かべる方も多いかもしれません。私も竹細工に少しレトロなイメージを持っていたのですが、少し前に佐渡でお世話になった方から「佐渡の竹細工職人の方が新潟で展示会を開くから行ってみたら?」とハガキをいただきました。そこには「数馬昭男さん」のお名前が。 「普段づかいが楽しい新作」気になります。 さっそく新潟市内で開催していた展示会へ足を運んでみると、竹細工が表現する幅の広さに驚き!インテリアやアクセサリーなど、日常生活に何気なくあったらうれしいものが溢れていて今までの竹細工のイメージが変わりました。ぜひ竹細工をつくっている現場を見てみたい!と思い、佐渡の小木にある数馬(かずま)さんの工房を訪ねてきました。 小木の町並みを歩きながら数馬さんの工房へ 小木の風情ある町並み。 タイムスリップしたかのような懐かしい趣の町並みを見つつ、坂を上った先に工房があります。 裏手には山があり自然に囲まれています。 数馬さんの工房は1階が竹を置くスペース。2階が作業場です。 職人さんの現場 作業をされる数馬昭男さん。 工房の中へお邪魔すると、ちょうど数馬昭男さんと奥様が作業をされていました。お二人の作業スペースの周りには、制作途中のものや過去に作ったものなどが並んでいます。まさにプロの現場! 終始わくわくしながらお話を伺うことができました。 憧れの竹のコーヒードリッパー 大と小サイズが選べます。 コーヒー好きならこだわりたいコーヒードリッパー。なんと竹でできているのです!実は前から気になっていたのですが間近で見るのははじめて。中にフィルターを入れたりそのまま使ったりと実用性だけではなくインテリアとしてお家にあったら素敵だろうな~と想像が膨らみます。 右が数馬さんの作品。 実はいろいろな編み方を試している数馬さん。作家さんによって編み方はさまざまで、ドリップの底の部分が 尖っていたり、平らだったり。網目がつまっているものや空いているものもあります。編み方で雰囲気がガラリと違いますね。竹だけではなく籐(とう)を一緒に編むことによって強度を増しています。 型は色々なパーツでできています。 全国各地の竹のコーヒードリッパーを研究していて、編み方はなんとYouTubeで見ながら習得したそうです。「この形で 作ってみよう!」と決めたら100円均一などで売っているプラスチックのコーヒードリッパーをもとに型から作っていきます。「型作りが一番難しい」そう話す数馬さんは職人歴50年以上!常にどんな形が良いか考え続けている姿に憧れます。 受け継がれてきた小木の竹細工 1階は材料の竹が置いてあります。右がマダケ左がススダケ。 普段の作品を作るときは、佐渡産のマダケを使うことが多い数馬さん。佐渡の竹細工の歴史を紐解くと、佐渡は昔から良質なマダケが採れるということが全国的にも知られていて、佐渡島内各地に職人さんがいました。明治の頃には、講師を京都から招いて竹細工の講習会を開催するなどして新たな竹細工商品の考案をしていったそうです。そのなかでも小木ではマダケを使った買い物かごを考案して、『佐渡の買い物かご』として全国に売り出していました。竹かごでお買い物なんて今では粋な感じですよね。その後も時代の変化に合わせて、花かごやそばの揚げざるなどに形を変えながら数馬さんは小木の竹細工を受け継いできたそうです。 実はとっても大変!竹の加工 写真中央の黒い点が虫食い。 天然素材である竹は虫食いが難敵。青竹の段階で苛性ソーダでグツグツ煮るのですが、節の虫食いは写真のように竹を割ってみないと分かりません。しかも竹の質も年々変わっていくので、竹細工の素材を準備するのもひと苦労です。 数馬さんが作り出す竹細工の世界 常に新しいものにチャレンジしていきたいという数馬さんは、お客様の声から商品を作ることもあります。スプーンは離乳食を与えるときに竹のスプーンを使いたいという声から作ってみたのだそう。なめらかな使いごごちで、赤ちゃんだけではなく家族で使うのもいいな~と思う一品です。 竹スプーンの使いやすさに感動! 人感センサー付きルームライトは竹のケースに入れることで柔らかな光になり、空間を素敵に演出してくれます。色の違う竹がワンポイントに。 中にはLEDのルームライトが入っています。 他にもティッシュボックスカバーを応用した箱入りマスクのカバーなど、あるとちょっと嬉しい商品も作っています。 一年中使いたい!お気に入りの竹かごバッグを見つけよう。 色と形のバリエーションが豊富でびっくり。 お邪魔した展示会で見かけて、特に心に残ったのが竹かごバッグでした。「せっかくだからいろいろ見て行ってね」というお言葉に甘えて工房にストックしていたバッグを出していただきました。竹の編み方、大きさ、持ち手の長さがどれも違います。中の布は新潟の亀田縞や佐渡の作家さんが染めたものを使っています。布が変わるだけでも印象が変わりますよね。思い切って「実際にバッグを持ってみてもいいですか?」と聞いてみると、「いろいろ合わせてみてね」と優しいお言葉。工房の後ろの木々を背景にファッションショーを開催してみました! シックな黒に赤のストライプが映えるショルダータイプ。 ファスナーがついたクラッチバッグもあります。 小ぶりなサイズでちょっとしたお出かけに。 荷物がらくらく入るサイズ。 洋服と中の布の色でコーディネート。 ほかにもいろいろなタイプのバッグをお借りして、「この組み合わせもいいね」「軽くて普段づかいにいいね」などおもいっきり楽しませていただきました。編み方や中の布の選び方次第では、一年中持つことが出来るデザインも。冬に竹かごバッグをファッションのポイントに持ってくるのもいいかもしれませんね。年を重ねるごとに色の変化を楽しむことができるのも天然素材のいいところ。もうすっかり数馬さんの竹かごバックのとりこになりました! これまでの展示会のハガキ。 数馬さんは展示会などで注文があると「待たせたくないっちゃあ」と少しでも早くお客様の手元へ届くように制作を進めていくそうで、用事がない限り仕事をしているのだそう。そんな心意気がつまったかごバッグ。一生モノとして使っていきたいですね。 数馬さんの竹細工を見るには? 展示会は不定期に開催されているので、情報は数馬さんのFacebookをチェックされることをおすすめします!佐渡島内や本土側でも開催されるので、お近くにお越しの際はぜひ足を運んで見てくださいね。【数馬昭男さんSNS】Facebook https://www.facebook.com/profile.php?id=100048321617913Instagram https://www.instagram.com/bamboo_craftsman_in_sado ●佐渡で活躍する作家さんは他にも!世界にひとつ! 想いがこもった「本間尚子さん」の版画から佐渡を見てみよう – さどトリコ(サドトリコ・さどとりこ) (sadotrico.jp) 佐渡への旅はことらから 前の記事 売店で見かけた気になる存在「柿もち」。あなたも素朴なおいしさのとりこに。 次の記事 島で船釣り。初心者女子でも佐渡ならあの魚に出会えた! 最新の記事 あそぶ 2024/08/07 祝!世界文化遺産登録決定 「佐渡島の金山」エリアおすすめスポット5選 ふね 2024/08/02 話題の御船印(ごせんいん)めぐり! 佐渡汽船の御船印はどこで手に入る? 【2024年8月更新】 あそぶ 2023/10/27 秋の佐渡旅は眺めのいい「紅葉山公園」へ! もっと見る PAGETOP チケット予約・変更 チケット予約・変更