おいしくてふふふ。おけさ柿とルレクチエと猫の「吹上農園」

2020/09/18

たべる

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・ご旅行中は佐渡の「新しい生活様式」を取り入れてお楽しみください。

こんにちは。
皆さんの好きな果物はなんですか？

昨年の冬のこと。佐渡の両津にあるカフェ「mikawa」でこんなメニューを発見。

『吹上農園(ふきあげのうえん)　ルレクチエのタルト』です。
ルレクチエというのは、西洋の貴婦人とも言われる、新潟県が誇る梨です。食感は桃のように柔らかく、芳醇な香りが特徴。
残念ながら、私はこの時は注文しなかったものの、”吹上農園”と書いてあるところに何かを感じました。きっとなにかこだわりがあるのかも。
そんなことを思いながら、今年の夏、ついに吹上農園にお伺いしました。

吹上農園がある場所はおけさ柿天国　羽茂

吹上農園は、佐渡のなかでもおけさ柿の栽培が盛んな地域のひとつである、羽茂(はもち)にあり、おけさ柿とル　レクチエの生産と販売をしています。

行ってみてわかった、吹上農園のここがすごいんですポイント！

1.　すごい賞を受賞している
2.　農園グッズがおしゃれ
3.　猫がバイト担当として働いている

１.　すごい賞を受賞している

吹上農園のルレクチエは、新潟県果樹振興協会とＪＡ全農にいがたが主催する「新潟県ルレクチエ品評会」で賞を何度も受賞しています。ここ最近は三年連続での受賞。2019年からは無印良品の産地直送サービス「諸国良品」での取扱いが開始されています。
ル　レクチエ
これがル　レクチエの木。

ル　レクチエはとても手間がかかる果物です。隣に植えている受粉用の和梨の花を摘んで粉々にしたものをル　レクチエの花に受粉させます。さらに、4月は柿の3～4倍ほど病気の予防を行い、その後摘蕾、実をひとつひとつ手作業で袋にかけて大きくします。
袋の中の実はこんなイメージ。※7月の状態

これは収穫したものではなく、果物自身が自然と地面に落ちたもの。
集めて飾れば、インテリアに。なんておしゃれなアイディア！
そして、ル　レクチエは、収穫したあとに追熟(ついじゅく)といって約40日も寝かせ、表面が緑から黄色に変わった冬頃、やっと食べることができます。

おけさ柿
佐渡の柿は、おけさ柿と言われるブランド柿。形が偏平で、種がないため食べやすいのが特徴です。おけさ柿は渋柿であるため、収穫後渋抜きをします。
吹上農園では昔ながらのアルコールを使った渋抜き。アルコールをかけて箱に入れることで、柿はとろける甘さになります。

届いてからすぐに食べてしまって「渋～い」というお客様の声を活かし、箱には食べごろの開封日をお知らせする蛍光シールが貼ってあります。
柿の木畑の広さは、なんと1.3町歩(ちょうぶ)。

1.3町歩を簡単に言えば、お家にしたらものすごい広さの豪邸が建つ広さ。木の本数は数えられないほどの多さ。
訪れた時期は、おけさ柿の摘蕾・摘果のタイミングでした。
私は以前、佐渡の農家民宿ローゼンキャットに泊まったときに農業体験で柿の摘果をしたので、そのときの記憶が蘇りました。（体験記事はこちら→特別な佐渡体験ができる！　農家民宿「ローゼンキャット」で猫とバラと果物に触れる日　）
これだけ広いと、きっと収穫に手間がかかりそうです。

2.　農園グッズがおしゃれ

吹上農園では、これまでの農業のイメージをくつがえすアイテムが満載。今まで農業とは縁がなかった方でも、「これ、かわいい！」と思うところから佐渡の農業への興味が湧いてくるかもしれません。
例えば、柿が入った段ボール箱には、かわいい猫が描かれています。2020年、皆さんの手元にはこの箱で届きます。

農園公式グッズだってあります。こちらは柿と羽茂の刺繍入り帽子。

吹上さんは東京から佐渡にUターンし、やりたいことを積極的に取り入れて農業を盛り上げています。その範囲はホームページ、WEBSTORE、SNS、パッケージ、グッズにまで広がっています。おしゃれなホームページは特に注目です。毎年進化する吹上農園から目が離せません。

3.　猫がバイト担当として働いている

吹上農園には猫がいて、バイト君と呼ばれています。
モデルのお仕事をすることもあります。おやつとエサがバイト代。

3年前に柿の収穫の時期にふらっと現れてから、すっかり吹上家の一員です。
今回の取材後、特別なご褒美で「CIAOちゅーる」が贈呈されたとのこと。

10月中旬～下旬はおけさ柿とルレクチエの収穫で特に忙しくなります。
猫の手も借りたいときに猫のバイト君を呼ぶも、なかなか来ないみたいです。

好きな果物を柿にしたい！

「若い人の好きな果物を柿に世代交代したい。」
そんな思いを持った吹上さんが育てたおけさ柿とル　レクチエの購入は、ただいま予約受付中です（2020年9月現在）。遠くからでも佐渡を応援できます。
段々と寒くなり、日本海の厳しさと向き合う季節がやってきますが、佐渡産の果物が食べられると思ったら今年の秋冬の楽しみができました！
皆さんも一口食べたら、きっと好きな果物が柿とル　レクチエになるかも。