さどトリコ

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ただいま、と言いたくなる宿「古民家いろり庵 長蔵~cho-zo~」

2020/09/20

とまる

・記事内容は公開日時点の情報です。新型コロナウイルス感染症の影響により予告なく変更される場合がありますので、詳細はそれぞれのお問い合わせ先にご確認ください。
・ご旅行中は佐渡の「新しい生活様式」を取り入れてお楽しみください。


こんにちは。
最近、蕎麦の美味しさに目覚めたタイミングで、先輩から2月に佐渡でそば打ち体験をした話を聞きました。どこでやったのかと見てみると、「長蔵(ちょうぞう)」という古民家の宿。とても趣がある場所のようです。


建物を見るのが好きな私は、体験もしてみたいけど、いつか長蔵に宿泊してみたいと思っていました。


ひそかな思いが通じたのか、この度、長蔵に泊まる機会をいただきました!


今回は、気になる長蔵の宿泊レポートをお届けします。
と、その前に。


~長蔵のそば打ち体験の記事はこちら~
佐渡でそば打ち体験ができる!築100年の古民家でオーダーメイドの佐渡旅を。


長蔵とは


両津港から車で約30分。
移築して100年以上の古民家宿です。

長蔵の外観
長蔵の外観

まるで親戚の家に泊まりに来たような、飾らない暮らしを味わいたい方におすすめ。
別棟では10匹の猫が暮らしています。


長蔵は、元々「萩田家住宅(はぎたけじゅうたく)」という昔の町長さんが使用していた家でした。
当時は女中さんも住んでいたそうで、建物のいたるところに歴史を感じます。そしてなんといっても広い。
現在は、オーナーの春日さんが宿として運営しています。
18歳で島を出てから大阪で会社員をしていた春日さん。昼も夜中も仕事を続ける生活で、将来このままここで暮らしていいのか?と自分に問いかけ、佐渡へ戻ったそうです。
ただ戻ってきても仕事の種類は限られている。ないなら自分で作ればいい。そうしてこの大きな家と出会い、リノベーションをして宿を開業しました。


それでは、色々できる長蔵での楽しみ方のポイントをご紹介! ルームツアー開始!


歴史的な建物を間近で感じる


前回の記事では入り口からの様子をご紹介したので、今回は靴を脱いで部屋の奥から板の間を眺めてみました。

土間と板の間
土間と板の間

写真に収まり切らないくらい天井が高く、見上げると立派な梁が建物を支えています。
実は移築の際に、建物ごと切って移動したそうで、天井近くには切断した跡が今も残っています。
この板の間で食事をとったり、のんびり過ごします。座布団と丸太のイスと両方の席があります。

いろりは飾りではなく、今も魚を焼くなど現役で使用しています。

いろり
炭火でじっくり

板の間の隣は、昔の玄関だった「御前(おまえ)」。

昔の玄関だった「御前(おまえ)」
天井の高さ、わかりますか?

ここは、かつてお客様をお出迎えする場所でした。
玄関の入り口を背にして写真を撮りました。
お客様が書き残した旅の記録ノートを見つけました。

旅の記録ノート
様々な言語でメッセージが書いてあります

長蔵は、世界の宿泊施設をつなぐサイト「Airbnb」にも掲載してあり、昨年は海外からのお客様も多かったそうです。建築物としての造りが素晴らしく、それを見にはるばる海外から来るお客様もいるのだとか。


ここでの過ごし方は自由。私はボーっと外を眺めたり、オセロを楽しんだりしていました。

ここから先は、宿泊者専用スペース。

宿泊者専用スペースの入口
英語表記あり

ここが泊まる部屋。ふすまで仕切られた畳の部屋です。内側から鍵がかかります。
今回は2人利用で使いました。

ふすまで仕切られた畳の部屋
畳の上に布団を敷く日本らしいスタイル

部屋にテレビはなく、雨の日の夜は電気を消すと部屋中真っ暗。
ついついスマホを見てから寝てしまう私は久しぶりにスマホを触らずに就寝。デジタルデトックスになりました。


隣や向かいの部屋には、2段ベットの部屋や大きな座敷などがあります。
座敷には土器が置いてありました。博物館のようです。
映画やドラマの撮影にも使われたこともあって、サイン色紙や写真も飾ってありました。
部屋の前の広い廊下にも注目です。通常よりも幅が広い廊下。その理由はオーナー春日さんに聞いてみてください。きっと驚くはず。


次に案内していただき、扉を開けて出てきたのは・・・

蔵
家の中に!?

蔵です。部屋の戸を開けたらすぐ出てくるなんて、予想外。
書いてある字は漢字からしておめでたそうだけど、かっこよすぎて読み方がわからない・・・(笑)。
当時はお宝がたくさん眠っていたそうです。希望すれば中まで入らせてもらえることもできます。


長い廊下も見どころ。個人的に落ち着くお気に入りの空間です。

長い廊下
右側の戸がトイレ。中はとても綺麗。

ちなみにトイレはここを入れて3つあるので、混みあうことは少ないはず。


私の祖父母の家を思い出し、なんだか懐かしくなった廊下です。

座敷横の廊下
座敷横の廊下

ここでぼーっとしていると朱鷺がやってくることもあるそうです。奥に見える本棚には新潟県や佐渡の歴史の本がずらり。

座敷横の廊下
座敷横の廊下

水回りはきれいにリフォーム済

このように、建物の歴史を身近に感じることができる一方で、水回りは綺麗に改装されていて快適に過ごすことができます。


例えば、お風呂はこちら。

ジェットバスのボタン付きの浴槽
ジェットバスのボタン付きの浴槽

シャンプー、コンディショナー、ボディーソープは備え付け。タオルも希望であれば借りることができます。隣の洗面所にはおおきな鏡とドライヤー有り! 助かります~! くしと歯ブラシは持参するといいかもしれません。


別部屋でシャワールームも完備。


また、長蔵の近くにある「ビューさわた」というクリーンセンターでの焼却の余熱を使った温浴施設に行けば、時間を気にせずに長風呂を楽しむことができます。

ご飯が美味しい

シンプルに言ってしまいましたが、ご飯が美味しいです。
素泊まりにしてどこかへ食べに行ってもいいですが、せっかく宿泊するなら食事付きにしてみてはいかがでしょうか?
食事はオーナーの春日さん手作りです。

野菜だって全部佐渡産
野菜だって全部佐渡産

この日の夕食メニューは、とびうおの唐揚げや手作り茶碗蒸し、レバーなど。


その日の旬や宿泊者の好み合わせて内容が変わります。本来は、大皿を宿泊者で分け合う田舎スタイルでしたが、コロナウイルス感染拡大防止の観点から、現在はお膳の形で提供をしています。どれも食べていて心があったかくなります。


私達が行った日はイカの『船上干し』を特別に用意してくださいました。

イカの「船上干し」

釣ったのは、前回蕎麦打ちを教えてくれたフェロー師匠こと稲葉さん。
『船上干し』とは、読んで字のごとく、釣れたイカをそのまま船の上で干したものです。
柔らかくてクセになる食感でした。


言い忘れるところでした。ここはなんといっても、お米が美味しいのです!
佐渡産のお米の美味しさを皆さんにも味わってただきたい!
ぜひ、口に入れて確かめてください!

猫と遊べる

ご飯を食べる猫たち
もぐもぐタイム

長蔵の猫10匹は、納屋を改造した別棟に住んでいます。ねこハウスの外から見ていても元気な猫たち。元気が良すぎてたまに飛び出してくる子も。


希望すれば、中に入って近くで遊べます。

寄ってきた猫
寄ってきた
靴に寝転がる猫
なぜか靴が好きみたい

普段、猫を飼っていない方でも大丈夫。
たくさん遊んだら猫好きになるかもしれません。


こちらのノートには、みんなのプロフィールがまとめてあります。

小学生だと10匹の名前をすぐに覚えちゃうとのこと。どこいった私の記憶力・・・。

長蔵は日々の生活に疲れてゆっくり過ごしたい人におすすめ

春日さんは、その人に合った佐渡旅を提案してくれます。
ノープランでも大丈夫。
忙しい日々に疲れたら、癒されに行ってみてはいかがでしょうか。
また行って、「ただいま!」と言いたくなる場所です。


古民家いろり宿 長蔵~cho-zo~(ちょうぞう)

【住所】〒952-1321 佐渡市山田58-1
【電話番号】0259-58-8028
【駐車場】あり
【WEB】 https://chozo-sadoisland.jp/index.html

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