トレッキング初心者でも安心。樹齢300年の大佐渡石名天然杉を見に行こう! 2022/09/09 あそぶ こんにちは。これまでさどトリコではさまざまな佐渡で体験できるアクティビティを紹介してきました。 島で船釣り。初心者女子でも佐渡ならあの魚に出会えた! “とりあえず”佐渡へ来たら立ち寄りたい! 「佐渡アウトドアベース」で気ままにレンタサイクル ナイトカヤックで佐渡の海をもっと楽しもう でも、まだ紹介していないアクティビティが佐渡にはたくさんあります!その中でも一度は体験してみたかったトレッキングに今回挑戦してきました。 新潟港佐渡汽船ターミナルのパネル 新潟港佐渡汽船ターミナル3階に掲示されている「大佐渡石名天然杉」のパネル。見るたびにいつか自分の目で見てみたいと思っていました。でもトレッキング初心者の自分には難しいのかな…。 そんな弱気な自分はひとまず置いておいて、とりあえず行き方を検索。 すると、大佐渡石名天然杉の遊歩道について“佐渡が誇る美しい天然杉を気軽に、そして間近に⾒ることができる散策ルート”と書いてありました!(さど観光ナビより) どうやら遊歩道の近くまでは車で行くことができて、駐車場から遊歩道の入口までは約500m。難易度もやさしそう。これなら気軽に行けるかも! さらにガイドさんの案内があれば安心ということで、今回は佐渡観光交流機構 旅行事業部(お問い合わせ先はページの最後に記載)からガイドさんを手配していただきました。 遊歩道の駐車場までは両津港から車で約40分 大佐渡石名天然杉遊歩道の駐車場(和⽊登⼭⼝駐⾞場)は、両津港側の和木(わき)と相川側の石名(いしな)のどちらからも行くことができます。※道路工事などにより車両通行止めになる場合があります。お出かけ前に新潟県佐渡地域振興局のHPをチェック。 道路沿いに目印が出てきます 駐車場までは車で両津港から約60分、相川から約70分。出発するエリアに合わせて和木と石名のどちらから行くか決めます。※道路状況により所要時間は前後します。 今回は両津港から出発したので、内海府海岸側の和木から駐車場を目指します。 大きな看板が目印 両津港から出発して約30分ほどで「大佐渡石名天然杉」と書かれた青い大きな看板が出てきます。そこから林道石名和木線を走行します。 林道は道幅が狭く見通しが悪いので速度を落として、農林作業の車両を優先して行きましょう。 運転速度はゆっくりを心がけて 林道を走って約30分で駐車場に到着。駐車場はスペースが限られているので、混雑するシーズンには車を乗り合わせて行くことをおすすめします。 遊歩道の開放は5月下旬~11月中旬まで 黄色囲んだ杉に注目! 大佐渡石名天然杉は、大佐渡山脈主稜線付近(標高約900m)に生育しています。この辺りは年間を通じて雲や霧が発生しやすく、冬期間は積雪も多いのです。そのため、年によって若干異なりますが、毎年5月下旬ごろに遊歩道がオープンします。 ※遊歩道オープンの状況は新潟県佐渡地域振興局のHPをチェック。 冬の期間は季節風も強いため、杉の生育には非常に厳しい環境となります。写真の黄色く囲んだ部分を見ると分かるように、風の影響で木の半分しか枝がない杉が多く見られます。 この厳しい気候が天然杉を育んだことが伝わってきますね。 出発前に服装&持ち物をチェック 訪れたのは7月。夏でもひんやりと涼しく過ごせました。 雨の日の装備 【服装】・⻑ズボン、⻑袖シャツ・トレッキングシューズやスニーカー(濡れても水が入らないような靴があれば◎)・日よけの帽子 【あると安心な持ち物】・雨具(スマホの防水ケースも持っていると安心)・虫よけ・飲み物(駐車場に売店や自動販売機がないので事前に準備しておきましょう)・タオル 遊歩道はウッドチップが敷いてあります 遊歩道内は整備がされており歩きやすいですが、雨の日は滑りやすい場所もあるので、トレッキングシューズなど滑りにくい靴がおすすめです。⾍やマムシもいるので、夏でも⻑ズボン、⻑袖シャツだと安心です。また、駐⾞場に⼿作りの杖がありますので⾃由に使うことができますよ。 竹製の手作りの杖 地元ガイドさんの案内で遊歩道を散策 ガイドの土屋さん 初めて石名天然杉を目指すなら、ガイドさんと一緒に歩くのがおすすめです。地元である石名集落の方たちがガイドをされていて、今回は土屋さんに案内していただきました。 土屋さんは、定年退職後にガイドを始め、当初は石名天然杉の案内だけでしたが、お客様から山野草の質問が来るようになってから独学で勉強し始めたそうです。 石名天然杉の特徴や歴史はもちろんのこと、ゆく先々で季節の植物についても教えていただけるので、楽しみながら散策することができます。 いよいよ登っていきます ガイドの土屋さんとは駐車場で待ち合わせ。遊歩道の入口まで約20分、遊歩道の散策が約70分の合計約1時間30分のコースとなります。 散策しながら山野草に出会える 青色のエゾアジサイがお出迎え 登り始めてすぐに青色の美しい花「エゾアジサイ」が出迎えてくれました。この日は7月中旬だったので、ちょうどこれから見頃というタイミング。一面に咲くエゾアジサイを見て、天然杉に出会う前からテンションが上がります。 遊歩道に訪れる人の中には、季節毎の山野草を見たくて来たという方もいるほど、様々な植物に出会うことができます。 花ごよみに合わせて訪れたい 特に雪解け後の5〜6月には、「シラネアオイ」や「ザゼンソウ」などを楽しむことができます。今度は春に行ってみようかな。 5つの天然杉とご対面 遊歩道入口 天然杉のなかでも、特徴的な5本の名称は寄せられた応募の中から選ばれました。応募はなんと730件!その5本の天然杉を順路に沿ってご紹介します。 1.象牙杉(ぞうげすぎ) まるで象の牙のような枝 その名前のとおり「象の牙」のような細く伸びた枝が特徴的。 2.四天王杉(してんのうすぎ) 新潟港佐渡汽船ターミナルのパネルに写っていた杉をついに見ることができました! 4本の杉が合体してこの姿になったそうです。幹の周囲は遊歩道最大の12.6m。さらに樹高が21メートルと5つの天然杉の中で最も背が高いのです。想像以上に高さのある杉で、スマホのカメラには収まり切れませんでした! 3.大黒杉(だいこくすぎ) どっしりと構えています 大黒杉の名前がぴったりの堂々とした佇まい。合体していない単木としての幹の太さは、遊歩道最大の3.5m。 4.家族杉(かぞくすぎ) 寄り添う姿が印象的 5本の木が合体し、寄り添う姿がまるで家族のよう。見ているとほっこりと優しい気持ちになります 5.羽衣杉(はごろもすぎ) 神々しさに圧倒されます 5つの天然杉の中でもこの木を目指してくるひとも多いのではないでしょうか。この特徴的な形は、根元から出た太い枝が地をはって着地し、そこから根が生えている伏条更新(ふくじょうこうしん)と言います。雨が降り、霧がかった状況も重なり、自然の神秘を感じますね。 大佐渡石名天然杉の歴史 木を伐採するときに使われたロープのあと 江戸時代に相川金銀山が栄えたころ、薪炭材とするために県有林(当時は幕府直轄領)でたくさん木が切り出されたのですが、杉は燃料に向かないことからそのまま残されたそうです。 その後、大正時代になると県有林は国策によって民間に払い下げとなり、新潟県が購入。購入代金の支払いのため多くの良質な天然杉が切り出されました。(参考:大佐渡石名天然杉ガイドマップ) この時にまっすぐな良木が伐採され、曲がりくねって建材にならない木が残されました。3番目に見た「大黒杉」はまっすぐな木ですが、他の木が切り出される時の支柱になったと言われています。 歴史と豊かな佐渡の自然を感じよう 切り株から新たな命が 今回、初めて大佐渡石名天然杉を目指してトレッキングに挑戦しましたが、遊歩道がきちんと整備されていて初心者でも歩きやすいコースでした。 ガイドさんの案内のおかげで、樹齢300年を超える木もあるといわれる石名天然杉の歴史も学ぶことができました。 大きな自然の中で過ごすことで、歩き終わるころには心がリフレッシュしていました。 遊歩道はガイドさん付きで1時間30分ほどで散策できます。まだ行ったことがない皆さんもぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか? ★大佐渡石名天然杉に行くなら船と宿泊がセットになったプランが便利 佐渡浪漫紀行<トップページ> | 佐渡汽船公式サイト (sadokisen.co.jp)佐渡素泊りパック(トップページ) | 佐渡汽船公式サイト (sadokisen.co.jp) 大佐渡石名天然杉(おおさどいしなてんねんすぎ) 【住所】〒952-2211 新潟県佐渡市 石名 (遊歩道入口)【電話番号】ガイド依頼代理窓口 (一社)佐渡観光交流機構 旅行事業部 0259-58-7285【定休日】遊歩道は11月中旬~5月下旬まで冬季閉鎖となります。【駐車場】あり【ウェブサイト】さど観光ナビ|ようこそ、四季と伝統文化が魅力的な佐渡島へ (visitsado.com) 佐渡旅をする 前の記事 【佐渡市民限定】佐渡市民サービスカードで新潟の施設をお得に利用しよう! 次の記事 船のきっぷをパチン! 2022年限定販売の記念乗船券でレトロな佐渡旅を 最新の記事 あそぶ 2024/08/07 祝!世界文化遺産登録決定 「佐渡島の金山」エリアおすすめスポット5選 ふね 2024/08/02 話題の御船印(ごせんいん)めぐり! 佐渡汽船の御船印はどこで手に入る? 【2024年8月更新】 あそぶ 2023/10/27 秋の佐渡旅は眺めのいい「紅葉山公園」へ! もっと見る PAGETOP チケット予約・変更 チケット予約・変更